切り付け容疑で逮捕の中２男子生徒、包丁「自宅から持ってきた」供述　被害者にトラブル意識なし

三重県名張市の市立中で2年の男子生徒（14）が包丁で切り付けられた事件で、名張署は16日、傷害容疑で同学年の男子生徒（14）を逮捕した。捜査関係者によると、男子生徒は凶器とされる包丁について「自宅から持ってきた」と供述。署は計画的事件の可能性があるとみて、2人の間のトラブルなど詳しい経緯を調べる。

署などによると、被害生徒は「トラブルなどの心当たりはない」と説明している。包丁は刃渡り約13センチ。男子生徒がリュックに入れて学校に持ち込んだとみられる。事件後、校内で見つかった。

男子生徒の逮捕容疑は16日午前9時50分ごろ、市立中の校内で同学年の男子生徒の首を包丁で切り付け、軽傷を負わせた疑い。休み時間中に廊下を歩いていた被害生徒を後ろから襲ったとみられる。「包丁で切り付けてけがを負わせたことに間違いない」と容疑を認めているという。

男子生徒は事件後に逃走。約4時間後に中学校から約1キロの路上で、中学校の友人と一緒にいるところを確保された。捜査関係者によると、友人は出頭するよう説得していたという。

男子生徒と被害生徒は1年の時に同じクラスだったが、現在は違うという。市教委は16日の記者会見で、トラブルなどは把握していないと説明した。

名張署は当初、男子生徒に関し「事件時は制服だったが、身柄を確保された際は黒っぽいジャージー姿だった」と説明したが、16日夜に確保時も制服姿だったと訂正した。（共同）