Photo: GETTY
ワーナー・ミュージック・グループは現地時間2月1日に2000年以前に契約したアーティストについてリクープされてない負債を帳消しにすることを発表している。
昨年、ソニー・ミュージックは2000年以前に契約して、契約金のアドヴァンス(前払い)をリクープしていないアーティストについてストリーミングなどの収入のロイヤリティを支払うことを発表していた。
世界で3番目に大きなレーベルであるワーナー・ミュージック・グループもその後を追っており、「レガシー・アンリクープド・アドヴァンス・プログラム」を導入して、7月1日から有効になるという。
「2000年より前に契約しながら、2000年以降アドヴァンスの支払いを受けていないアーティストやソングライターについて2022年7月1日から始まる時期においてロイヤリティの計算にあたってリクープしていないアドヴァンスを適用することを止めるレガシー・アンリクープド・アドヴァンス・プログラムを発表します」とワーナー・ミュージック・グループは述べている。
「このプログラムはアーティストのロイヤリティの受け取り手であるプロデューサー、エンジニア、ミキサー、リミキサーにも利益をもたらすことになるでしょう」
これによりアドヴァンスをリクープできていなかったために月々のロイヤリティが支払われていなかった往年のアーティストは今夏からロイヤリティが支払われることになる。
今回の発表はアーティストやソングライターを念頭に置いたワーナー・ミュージック・グループの最新の動向となっている。2009年からワーナー・ミュージック・グループはストリーミング・サービスからのアドヴァンスと最低保証金をアーティストに支払ってきている。
2016年、ワーナー・ミュージック・グループはスポティファイの持ち株を売却した収益もアーティストに分配した初めてのメジャー・レーベルとなっている。
フィーチャード・アーティスト・コーリションのデヴィッド・マーティンとミュージック・マネージャー・フォーラムのアナベラ・コールドリックは共同声明で次のように述べている。「ワーナー・ミュージック・グループの発表は私たちが提唱するアーティスト中心の音楽業界に向けた前向きな一歩です」
「フィーチャード・アーティスト・コーリションとミュージック・マネージャー・フォーラムは、アーティストのリクープされていないアドヴァンスを一定期間で償却されるよう長年活動を行ってきました。メジャー音楽レーベルの2社がこのような措置で彼らのビジネスを傷つけることがなく、公平な音楽経済の実現を手助けすると認識して、このような方針を実施してくれたことを喜んでいます」
彼らは次のように続けている。「このような試みを歓迎して、ストリーミング時代にアーティストに適切な支払いが行われる前向きな変化が続いていくことを望みます。昔のリクープされていない負債がすべて償却され、毎年継続的にそれが実施されていることを確認することで、最終的にアーティストに利益が生まれる形にしたいと思います」
『ミュージック・ビジネス・ウィーク』誌によれば、ユニバーサル・ミュージックもレーベルに所属する往年のアーティストのリクープされていない負債を償却する方針を導入することを検討しているという。こちらは今後数週間のうちに発表される可能性もあるとされている。
Copyright © 2022 BandLab UK Limited. NME is a registered trademark of BandLab UK Limited being used under licence.
関連タグ
Note: This article have been indexed to our site. We do not claim legitimacy, ownership or copyright of any of the content above. To see the article at original source Click Here